老齢年金 最近の出題※要注意

応用編のライフプランニング分野で3回に2回は出題されるのが老齢年金の計算問題です。年金問題は話題になることも多い論点ですが、私は毎年、老齢基礎年金の満額が変わることに頭を悩ませていました。
これは、今後も続くと思われ、9月試験からは改定された新たな金額を覚えればいいのですが、5月受験生は要注意です。
「特に指示のない限り、〇〇(前年)年10月1日現在施行の法令等に基づいて解答してください。」と表紙の注意書きがあるためです。
これが9月試験になると、「特に指示のない限り、〇〇(今年)年4月1日現在施行の法令等に基づいて解答してください。」と変わりますので、5月と9月の老齢基礎年金の満額が変わることに注意が必要です。(重要なことなので2回言いました。)
「応用編 私の解答手順」でも述べましたが、私はライフプランニングの年金計算は最後に解くようにしていました。
冒頭で書きましたが、年金額が毎年変わることはFP受験生を悩ませていたと思いますが、それと並んで苦しめられたのが基礎年金の月数計算でした。
さらに、在職老齢年金など、制度が次々、変わり、それを覚えるのに苦労している受験生も多いと思います。
2025年5月25日 問52 と 2025年1月26日 問52 の問題を紹介します。
年金問題の過去問を解くときに困ったことがある方が多いと思いますが、基礎年金の満額は毎年のように変わるので、過去問を問いても模範解答の金額が違うということです。
2025年9月~2026年5月試験の老齢基礎年金の満額 831,700円
1956年4月1日以前生まれの方の老齢基礎年金の満額は年 829,300円
今のところ、68歳以降の方出題されたことがありませんが、そろそろ神経を使った方がよいかもしれません。
しかし、これから見ていく2025年5月までは、昨年10月の基礎年金の満額が使用されています。
このブログを読んでいただいている受験生は注意してください。
2025年1月試験と5月試験を紹介しますが、皆さんが受験する9月試験からは基礎年金の満額が変わります。それを意識して読むように注意してください。
2025年5月25日 問52

A 大学生であった29月は国民年金に加入していないのだから480月―29月で451月です。

B 老齢厚生年金の公式は暗記必須だね。問題文に与えられていると思うけど、総報酬制導入前 7.125/1,000 導入後 5.481/1,000 というのは暗記しておいていいかもね。
C 在職老齢年金は報酬+年金の50万円を超えた部分の2分の1が支給停止になるよ。
D 報酬比例部分から支給停止になる部分を差し引いたのが実際の支給額になる・・・と思いきや、経過的加算額を忘れてはいけないね。
E 今回は計算がやさしく、後半部分が基礎年金と同額になるね。しかし、四捨五入の関係で1円ずれることもあるから要注意です。
F 最後に加給年金を足すことを忘れないように注意しましょう。
年金の問題は配偶者が年下か?厚生年金に20年加入していないか?注意が必要です。
2025年1月26日 問52

A さりげなく分子の最初が426月ですが、480月から、学生時代の未納期間30月と全額免除期間24月を引いたものです。
このうち、全額免除期間24月は2分の1を納付期間に含めることができます。

B 報酬比例部分はとにかく計算を慎重に、電卓を2回くらいたたくつもりで。
C 経過的加算には全額免除期間は含まれないことには注意が必要です。
※この問題の場合Bさん(妻)は20年以上厚生年金に加入しているため、加給年金の対象外です。

※要注意 老齢基礎年金の満額 831,700円
68歳以降は 829,300円