A.ライフプランニング基礎編分析

今回から、FP1級学科試験の過去問分析を開始します。
私の経験上、過去問分析と攻略が合格に近づく唯一無二の方法といっても過言ではありません。
基礎編というのは、四択問題であり、1~4のマークシートを塗りつぶすという試験です。
また、科目ごとに問題数が決まっており、以下の通りです。
問1~問8(8問) A分野 ライフプランニング
問9~問15(7問) B分野 リスク管理
問16~問24(9問) C分野 金融資産運用
問25~問33(9問) D分野 タックスプランニング
問34~問41(8問) E分野 不動産
問42~問50(9問) F分野 相続・事業承継
誰でも得意、不得意があると思います。銀行、証券会社でお勤めの方であればC分野が簡単に解けるかもしれませんし、
保険会社にお勤めの方にとっては、B分野の内容は楽勝かもしれません。
FP3級、2級から勉強をスタートした方であれば、各科目を一通り解いたことがあり、自分の得意分野を理解されているかもしれません。
今回から基礎編で問われる6科目を2022年5月分まで過去9回にさかのぼり、どんな内容が出題されたか分析します。
前置きが長くなりましたが、
今回は、A分野 ライフプランニングについて過去問分析を行います。
2022年5月分9年分を横にならべると見づらくなりそうなので、3年分で区切って
記載します。
2022.5 | 2022.9 | 2023.1 | |||||||
問1 | FP倫理と関連法規 | 6つの係数 | 6つの係数 | ||||||
問2 | 介護保険 | 傷病手当金・出産手当金 | 労働者災害補償保険 | ||||||
問3 | 労働者災害補償保険 | 労働者災害補償保険 | 雇用保険の基本手当および高年齢求職者給付金 | ||||||
問4 | 雇用保険 | 老齢基礎年金 | 健康保険・厚生年金保険の被保険者 | ||||||
問5 | 国民年金の学生納付特例 | 社会保険の給付に係る併給調整や支給停止 | 障害基礎年金および障害厚生年金 | ||||||
問6 | 公的年金の遺族給付 | 確定給付企業年金 | 確定拠出年金 | ||||||
問7 | 国民年金基金 | 確定拠出年金 | 公的年金の課税関係 | ||||||
問8 | キャッシュフロー計算書 | フラット35、リ・バース60 | 国の教育ローン |
問1は直近9回中6回が「6つの係数」の計算問題でした。先ずは、「6つの係数」を攻略することが鍵になります。過去に「6つの係数」の説明を記載した記事をアップしていますので、よろしければ見てください。回によって難易度の差がありますが、易しい会は取りたいです。
それ以外の3回は」「FP倫業務と関連法規」の出題であり、士業の専有業務を頭に入れておく必要があります。この分野は実技試験の学習という意味でも重要だと思います。
2023.5 | 2023.9 | 2024.1 | |||||||
問1 | FP倫業務と関連法規 | 6つの係数 | 6つの係数 | ||||||
問2 | 国民健康保険の保険料 | 健康保険資格喪失後の保険給付 | 公的介護保険 | ||||||
問3 | 労働者災害補償保険 | 育児休業、介護休業 | 労働者災害補償保険 | ||||||
問4 | 厚生年金保険 | 国民年金の第1号被保険者の遺族給付 | 国民年金の合算対象期間 | ||||||
問5 | 年金の繰上げ・繰下げ | 離婚による財産分与 | 在職老齢年金 | ||||||
問6 | 確定拠出年金 | 中小企業退職金共済 | 確定拠出年金の企業型年金 | ||||||
問7 | 国民年金基金 | フラット35 | 教育費等主な負担軽減等 | ||||||
問8 | 信用保証協会の保証制度 | 高年齢者等の雇用の安定等に関する法律 | 募集株式の発行等 |
問2~問9の出題傾向ですが、雇用保険は頻度が高く、細かい出題も多いので、しっかり頭に入れておくことが必要です。
過去に「雇用保険の全体像」という記事も掲載していますので、よろしければ見てください。
2024.5 | 2024.9 | 2025.1 | |||||||
問1 | 6つの係数 | FP倫理と関連法規 | 6つの係数 | ||||||
問2 | 70歳以上75歳未満の健康保険 | 後期高齢者医療制度 | 労働者災害補償保険 | ||||||
問3 | 健康保険の高額療養費 | 雇用保険 | 雇用保険の育児休業給付 | ||||||
問4 | 雇用保険の教育訓練給付 | 厚生年金保険 | 障害年金 | ||||||
問5 | 国民年金 | 老齢基礎年金と老齢厚生 年金の繰上げ | 遺族年金 | ||||||
問6 | 加給年金・中高齢寡婦加算 | 社会保険の給付に係る併給調整や支給停止 | 中小企業退職金共済制度 | ||||||
問7 | 特定退職金共済 | 確定拠出年金の個人型年金 | 公的年金等に係る所得税の取扱い | ||||||
問8 | フラット35 | 中小企業の資金調達 | 教育資金 |
9回分さかのぼると、同じような問題が繰り返し出題されているものが多くあることがわかります。
これらの過去問を分析して、このブログを始めたころに、
「基礎編で覚えること」という記事を投稿しました。
アクセス数は少ないブログですが、この記事が一番読まれている記事です。
この記事は、以上のような過去問をエクセルにさかのぼれるだけさかのぼって、自分なりに分析して作成しました。
今回はライフプランの、分析を行いましたが、次回からB分野 リスクマネジメントから順をおって、F分野 相続・事業承継 まで記事を作成していきたいと思います。
一通り、全体像を見ていただいた後に、それぞれの分野の過去問を示して、自分なりの解説を加えていきたいと思います。

税金のことなら税理士さん、年金のことなら社会保険労務士さんなど専門家が頭に浮かんで、FPにできることなんて無いんじゃないかと思わないではないけど。

専門分野は士業の方と連携しながらも、お客さんの知りたいことを法令や特例措置などを考慮しながら、
気軽に相談でき、一緒に考えることがFPに求められていることなんじゃないかな。