日本国憲法第9条
「憲法第9条が改正されたら徴兵されるの?」高校生の子どもに素朴な質問をされました。
このブログを書くきっかけです。
結論としては、現時点で徴兵制というのは違憲であり、また憲法18条「意に反する苦使」(国家や個人が無理やり労働を強いること)を禁止している以上、現在、徴兵制が実現することは無いと思います。また、この状態が未来永劫続けられることを切に願います。
しかしロシア・ウクライナ戦争が長期化、アメリカによるイランの最高指導者ハメネイ氏の殺害など、世界がきな臭くなってきた今だからこそ考えてみたいと思いました。
個人的な意見としては、理由はともかく戦争には絶対反対です。
日本国憲法第9条全文
| 〔戦争の放棄と戦力及び交戦権の否認〕 日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。 2 前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。 |
この2項を削除し「国防軍」を明記するという案が有力です。これにより法的な位置づけが曖昧だった自衛隊が憲法で明確になるという意見があり、自由民主党は強く推し進めようとしているように見えます。
そもそも自衛隊とは
1950年の朝鮮戦争勃発に伴う米軍の移動で日本国内の治安・防衛に空白が生じた際、GHQの指示で創設された「警察予備隊」が前身です。その後、保安隊を経て、1954年に冷戦下の安全保障環境の変化とアメリカの要請を受け、国の平和と安全を守る組織(防衛2法)として設立されました。
これが憲法9条の戦争放棄に違反しているという議論は長年されており、現在、憲法9条の2を創設して自衛隊を明記する憲法改正案が持ち上がっています。
防衛装備移転三原則の主な内容
2014年(平成26年)4月1日政府は防衛装備移転三原則を定めました。
(1)移転を禁止する場合の明確化(第一原則)
(2)移転を認め得る場合の限定並びに厳格審査及び情報公開(第二原則)
(3)目的外使用及び第三国移転に係る適正管理の確保(第三原則)
わかりやすく言えば①紛争国へ輸出しない、②日本の安保に資する場合に限定、③目的外使用を防ぐということです。
集団的自衛権の行使
2014年に憲法解釈を変更する閣議決定を行い、これを踏まえた「平和安全法制(安全保障関連法)」が成立、施行されました。
これにより密接な関係にある他国への武力攻撃を日本への攻撃とみなし、限定的な行使が容認されました。
個人的な見解
私は憲法9条の改正には反対です。
確かに自衛隊の存在を明確にするためには、憲法を改正することが必要なのでしょうが、そこまで拘る必要があるのでしょうか。
違憲状態というのはよくわかりますが、あいまいにすることで保たれる均衡状態というのもあると思います。
現在、自衛隊として活動している方が日常生活に困る状況にあるのなら、話は変わりますが、私は聞いたことがありません。
できれば自衛隊の内部にいる方に憲法改正論を聞いてみたいと思います。
それ以外に憲法を見直したいという自民党の内容を以下で紹介します。
4つの「変えたい」こと自由民主党の提案
自由民主党が公開している憲法改正についての広報を見つけたので転載します。
①「自衛隊」の明記と「自衛の措置」の言及
②国会や内閣の緊急事態への対応を強化
③参議院の合区解消、各都道府県から必ず1人以上選出へ
④教育環境の充実
①が今回取り上げた9条に関する改定についてですね。
②~④は9条以外の改正案についての内容です。実態として見直しが必要なことだと思いますが、憲法を変えないと実行できないという考えは飛躍しているのではないかと思います。
②について東日本大震災への対応について反省しているものだと思います。
確かに災害発生時に内閣が主導となり采配するのは当然だと思います。
個人的には南海トラフ大地震が想定されるのであれば副首都構想を含めた行政機能の地方分権を始めとした首都機能の分散を前向きに検討すべきだと思います。
③については地方に居住する者としては賛成です。一票の格差という問題から取られた措置だと思います。
何を隠そう私も山陰地方在住のため合区の対象になっています。不公平感はありますが、解消のためには地域の人口を増やさなければなりません。
この問題については、改めて記事にしたいと考えています。
④について、私立学校の教育費無償化については賛成ですが、日本の教育レベル、研究開発立国を目指すのであれば、高校といわず大学、大学院の無償化も検討してもいいのではないかと思いますが、上記と同じく憲法を改正しないとできない問題かと思うと甚だ疑問です。
高市首相へ伝えたいこと
自由民主党の圧倒的勝利で憲法改正に意欲的なことはわかります。
働いて、働いて、働いてという視線にも敬意を表します。
第9条改正によりすぐに戦争に向かうとも思っていません。
しかし、子の代、孫の代に日本を背負う方が解釈を逆手にとって、日本を軍国主義に向かわせる可能性は排除できないと思います。
その時に「日本は自分達の意志で憲法を変えて自衛隊を合法化したんでしょ」と言われることを避けたいのです。
自分の意志を明確に示すことは理想的だと思いますが、後の時代に逆手に取られないように自重を求めます。
というか、政治家の方にも見ていただけるようブログ作成をがんばりたいと思います。

